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2006年01月29日

赤木高原の夜 2

買い物を終え、白石インター(宮城県)より高速に乗る。いよいよツーリングの始まりだ。

栃木の那須で降りると、塩原の「もみじライン」から「霧降有料」「いろは坂」とワインディングを走り継ぎ、午後3時半、日光中禅寺湖へ到着。

俺の大好きな湖だ。湖畔の落ち着いた雰囲気、すばらしい景色。宇都宮に住んでいたときは、毎週のように通ったもので、宮城に戻ってからも行きたくて仕方なかった。
念願がかなって最高だ。

赤木高原の夜 2

しかしその一方、疲れ切ってもいた。
慣れない遠出による疲労、緊張、そして何よりも、寝床が決まっていない不安・・・

寝袋だけもって出たのは、「ホテルは高いので泊まりたくないが、テントを持っていく(つまり確実に野宿する)ほどの自信もない」という中途半端な考えの結果だった。
刻々と近づく日没。頭を抱え、地図をながめる。

「落ち着いて野宿できる場所はないものか」

小心者の俺には、山の中で寝るなどという選択肢はありえなかった。寝るなら道の駅かSAだ。
そう、高速のSAならベンチもあるし、夜になればひと気もなくなり、最適だ!
このときの俺には、すばらしいアイディアに思えた。

金精峠を経て、関越道の昭和インターから高速に乗り、すぐ先の赤木高原SAに入る。そこは料金所というもので一般道から隔離され、静かで落ち着ける場所のはずだった。


が、しかし! 

そこにはたくさんの車、人、そして出店まであり、まさにお祭り状態、大賑わい。
“お盆休み”“関東”、このキーワードだけで十分に予想できたはずだが、そのころの俺は何も知らない甘ちゃん。

「な、なにこれ・・・こんなんじゃ、寝るどころじゃねーよ・・・・・・」

既に日も暮れている。高速SAなので、「他の場所を探して、ダメだったらまた戻ってくる」というわけにもいかない。バイクから降りることもできず、呆然とするのみだった。


少しして気を取り直し、SAの中を歩いた。
店内は満員。スナックコーナーは満席。ベンチも満席。座って一息つくことも、地図を眺めることもできない。腹が減ったが、高速に乗る前に買ったハンバーガーを食べる場所すらない。

だが、ふらふらとトイレのほうに行くと、なんと建物の裏に庭園スペースを発見!
薄暗い街灯に照らされるのみのその場所は、その暗さからか誰にも気づかれず、ほぼ無人。表の賑わいとは別世界だ。

そして、奥に入っていくと、ちょうどいいベンチがあった。
「ここなら寝られる!」
嬉々としてバイクから荷物を取ってきた。
薄暗い一角に戻り、このとき初めてライトが必要だと気づいた。荷物が見えない。ベンチの汚れ具合もわからない。

マグライト 2Aホルスターコンボ





マグライト 2Aホルスターコンボ




このとき持っていたキャンプ道具は、シュラフただ一つ。何も考えていなかったとしか思えない。
自分はもう少し慎重な人間だと思っていたんだが、どうやら違ったようだ。


ともかく、落ち着ける場所を見つけることができホッとして、やっとハンバーガーの包みを開くことが出来た。湯気でしわしわになったうえに、既に冷めてしまっていたが、なんとも旨い。


が、その時!!
まだ、一個目のハンバーガーを食べ終わらないまさにその時・・・ウソみたいだが、本当にそんなタイミングで、雨が降り出した。

それも、「ポツポツきた」と思うや否や、みるみる本降り。そしてゴロゴロ、ズドーンと雷鳴が響き渡る。
あわてて荷物をかき集め、建物の中に逃げ込んだのだった。


(つづく)


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